孫子曰く
「知彼知己 百戦不殆(彼を知り己を知れば 百戦あやうからず)」
と。
「敵を知り 自分のことを知れば 百回戦っても負けることはない」
という意味です。
百回勝てるのではなく、一回も負けないというところがポイント。
戦場では一回の負けが死に通じますから、勝つことより負けないことが大切ということも教えてくれています。
今回の新型コロナウイルス対策も一回の失敗が命取りになるかもしれないと考えたら、武道家たる者、この言葉から学ぶことは多いはず。
私にできることとして、各武将(道場生)に「知識という武器」を授けますので、彼を知り己の命を守る戦略の参考にしてください。
以下、青字部分が更新(加筆・修正)した記述です。
そもそも「ウイルス」って何?
まずは、この目に見えぬ敵について知りましょう。
よく「ウイルスを死滅させる」と言いますが、理科の時間に習う分類上は、こいつら生物ではありません。
同様に病気の元となる微生物に「細菌」がありますが、それとは似て非なるもの。
「細菌」の身体は膜に囲まれた1個の部屋(細胞)になっており、その中で生活に必要なエネルギーを自分で作れるし、動き回ったり、分裂して仲間を増やすこともできます。
一方、「ウイルス」は遺伝子を簡単な殻に包んだ状態で、自分ではエネルギーも作れないし、動き回ったり増えたりすることもできません。
つまり、正確には生きているとはいえない中途半端な物体なのです。
では、どうやって増えるの?
① 他の生物(人間や動物)に感染します。
② 感染した生物(宿主)の細胞に入り込んで、そのシステムを拝借して増えます。
③ 増えたら、唾液などを介して生物の体外に出て、別の生物に感染します。
だから感染経路は2つだけ!
④ 感染した人が、咳・くしゃみ・呼気などと一緒に体外へ出したウイルスを直接吸い込む「飛沫感染」。
⑤ 同様に体外に出たウイルスが人の身体や物に残り、それを触った手などから自分の口・鼻・目などを通して取り込む「接触感染」。
⑥ ただ同じ場所に一緒にいるだけで、ウイルスだけ空中をふわふわ飛んでいき感染すること(空気感染)はないと考えられている。 ⇒ 「感染経路不明」は空気感染ではなく、気付かない間に接触感染しているはず。
では「ウイルスが死滅する」とは?
⑦ 体外に出て感染する相手が見つかるまでの間に、紫外線・乾燥・消毒薬による殺菌などで、感染する力を失う(不活性化する)こと。
⑧ 生物の体内で、免疫力により抗体ができ、感染する力を失う(不活性化する)こと。
新型コロナウイルスの特徴
⑨ 発症力は低く、重症化しにくい。 ⇒ だから、感染者が気付かず撒き散らしてします。ただし、「軽症」とは呼吸器を付けるほどではないというだけ。「若者は軽症で済む」という言葉が警戒心を低下させたが、発症すればインフルエンザ同様、各症状に苦しむことになる。
⑩ 感染力は十分ある。 ⇒ 特に、高齢者やある種の持病持ちの人は重症化しやすく、一旦重症化すると、志村けんさんのように急速に死に至る人も多い。
⑪ 生物の体外に出てから、意外と長生きしているらしい(ザラザラ面よりツルツル面で長持ち)。 ⇒ 誰とも会っていないはずなのに、残していったウイルスで感染する可能性がある。
どうやって感染を防ぐか?
⑫ 非コロナ三原則は「撒かず・運ばず・取り込まず」。
上記⑨⑩を考えると、自分は大丈夫だろうではなく、自分も既に感染している(していた)と思って行動し、できるだけ感染拡大をさせない努力が必要。
⑬ 「撒かない」ためにマスク!
最近になって、感染させられないより 感染させない効果のほうが高いと言われている マスク。
入手できない人もいると思いますが、自作品・代用品でも できるだけ着用。
⑭ 「撒かない」ために 咳エチケット!
ウイルスを撒き散らし飛沫感染させたり、その後の接触感染の元にならないための咳エチケット。
手の平だと、その後 触った場所に残り(⑪)、接触感染の元になりやすい。
⑮ 三密(密閉・密集・密接)を作らないようにする!
一緒にいるだけでは感染しない(空気感染はしない)が、三密の空間は、その中にウイルスを持っている人がいた場合、非常に感染リスクが高い。
初期の調査で感染者の3/4は誰にも感染させていない一方、集団(クラスター)を作った感染者が一度に複数人に感染させた例がある(ジム・屋形船・ライブハウスなど)。
三つ揃わなくてもリスクは0ではないので、換気をする・多人数で集まらない・間隔を置き間近で会話や発声をしないという対策が必要。
⑯ 「運ばない」ために 消毒薬の使用。
ウイルスに汚染されたら、その場で死滅させ移動させない。
アルコールは70%以上の濃度が必要。
濡れた手に付けると薄まるので、乾いた状態で消毒する。
⑰ 「運ばない」「取り込まない」ために 手洗い・うがい!
手についただけでは感染しないが、そのままなら自分の体内に取り込むリスクは高くなる。
また、感染者でなくても身体に付着させて移動することで、運び屋として撒き散らし感染を拡げてしまう。
⑱ 健康を保つ!
元々健康な人は、運動・栄養・休養のバランスを維持して健康を保ちましょう。
感染が広がっている早さを示す「再生産数」という指標がある。
1人の感染者から発生した新しい感染者の数で、2、3(人)だと拡大し、1(人)以下になると収束に向かう。
健康な人が免疫力を発揮して抗体を作っていけば、横への拡がりが阻止され 感染数は減少する(集団免疫)。
⑲ 収束と終息
収束は混乱状態を抜け出しひとまず落ち着くこと。
終息は完全になくなること。
ワクチン・治療薬の開発で 新型コロナウイルスを完全にコントロールできるようになり 終息するのは数年かかる見通しのようだが、まずは 医療崩壊の心配がない程度に落ち着き 普段の生活に少しずつ戻れる収束が目標。
大切なことは正しく知るということ
まずは、ウイルスを知り、一個一個、感染パターンを遮断しましょう。
各論はこちら(⇒ 新型コロナウイルス対応実例集)。
基本が理解できていないと「外出」「花見」をガマンしたのに「買い物」「散歩」で感染する人が出てきます。
何より一番怖いのは「無知」!!
蓮田ファミリーは「知将」であれ!!
この文章もまだ不完全だと思いますので、今後も加筆・修正してアップデートしていきます。
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