野瀬先生は、富山英明先生と同じロサンゼルス五輪に出場されており、現在、埼玉大学柔道部総監督をされています。
御子息の英豪さんも柔道選手で、子供の時、蓮田支部の倉持厳先生と同じ柔道教室に通っていたという御縁もあります。
レスリングやサンボをやっても強くて、そちらからも誘いの声があったそうですが、「どうして、そちらの道には行かなかったのですか?」と尋ねると、「柔道が強くなりたくて始めただけなので。」と極々シンプルな回答。
この世界によくある「ナチュラルに強い人」という印象の方です。
溝口紀子先生は、現在、静岡文化芸術大学准教授。
1988年、高校2年生の時に、全日本選抜柔道体重別選手権52kg級で、当時10連覇の女王・山口香さん(女三四郎として有名ですね)を破り注目を浴び、その後、野瀬先生の指導を受けるため、埼玉大学に進学します。
私が初めて お会いしたのは、彼女が大学3年となった1992年、バルセロナ五輪の代表に選ばれた直後でした。
バルセロナでは、地元スペインの選手に惜敗するも銀メダルを獲得。
表彰台での笑顔が印象的でした。
その年の秋、横田プロデュースで、私が勤務していた会社の講演会にゲストとして参加して頂く機会が有り、本物のメダルを持参してくださいました。
見せてもらっている時に、「首にかけてみますか?」と言ってくださったのですが、さすがに私には、その権利は無いと思ったので、丁重にお断りしました。
このメダルは、御本人と、周りで支えてくださったスタッフの皆さんのモノなので、そこに加っていない自分には持たせてもらうのが精一杯でした。
選手やスタッフの皆さんの苦労が詰まった、物理的な重さ以上にズシリと重いメダルでした。
そして、私は、溝口先生を始め、礼儀正しい柔道家の皆さんとの交流の中で、「武道」をやりたくなっちゃったんですね。
結果的には、空手に出会い、染谷浩明に出会い、空手の道を選んだ訳ですが、もしかしたら、柔道をやっていたかもしれませんし、今でも、柔道から学ぶ事が多いのは、この頃の経験からなのです。
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